「検査では異常なし」と言われたのに、症状が続く
食後にお腹が張る、食べるとすぐに満腹になる、みぞおちがズキズキする——こういった症状を抱えながら、「胃カメラをしても異常なし」と言われて悩んでいる方は少なくありません。この状態は、機能性ディスペプシア(FD)と呼ばれる病態である可能性があります。消化器内視鏡専門医の視点から解説します。
機能性ディスペプシアとは?
機能性ディスペプシアとは、胃や十二指腸に潰瘍・炎症などの明らかな異常がないにもかかわらず、慢性的な胃の不快症状が続く状態です。日本消化器学会のガイドラインでも正式に定義されており、決して「気のせい」ではありません。主な症状は、食後の胃もたれ・膨満感、早期飽満感(食べてすぐに満腹)、みぞおちの痛みや灼熱感、ゲップ・吐き気などです。
なぜ検査で異常が出ないのか?
機能性ディスペプシアでは、胃の「動き(蠕動運動)」や「知覚の過敏さ」、「脳と腸の連携(脳腸相関)」に問題が生じています。内視鏡検査で見えるのは「構造的な異常」であり、FDは機能的な問題であるため、画像上に映らないのです。ストレス・睡眠不足・不規則な食生活・ピロリ菌感染歴なども関係することが分かっています。
治療の3つの柱
①生活習慣の改善——食事をゆっくり食べる、脂肪分の多い食事を控える、食事時間を規則正しくする。②薬物療法——胃の動きを助ける薬(アコチアミド等)、酸分泌抑制薬(PPI・P-CAB)、漢方薬(六君子湯等)。③ストレス管理——脳腸相関への介入として、認知行動療法が有効なことがあります。
「また検査しても異常なしと言われそう」という方へ
機能性ディスペプシアは日常生活の質(QOL)に大きく影響します。私のオンライン健康相談では、症状の整理と原因の見立て・受診すべきかどうかの判断サポート・生活改善の具体的なアドバイスを、消化器内視鏡専門医が丁寧にお伝えします。「病院に行くほどではないけれど、ずっと気になっている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
この記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療を行うものではありません。
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